婚活難民田中、只今迷走中!

週末引きこもりのアラサー女・田中。金曜夜は食料買い込み、月曜朝までごろ寝する。しかしこれでは本気でマズイと、自らムチ打って結婚相談所へ飛び込んだ。                                     

大野氏が結婚相手に求める条件 その4

 

その日は、お互い仕事の話をし、結婚観についても話すことができた。大野氏は仕事柄、帰宅が遅くなったり、休日出勤もあることから、そのことについて理解があること、また、家事も全て負担してもらいたい、結婚相手には仕事をしていてほしいこと、子供を2人以上望んでいることが大まかな希望であった。

 

 財源確保のため、この国の首相は女性に産めよ働けよ納めよ、と提唱するが、全てをこなしながら尚、輝いている女性なんているのだろうかと首をかしげてしまう。全て同時進行で行えば、輝くどころかズタボロになりながら、それでも踏ん張っている方々が圧倒的に多いのではないかと想像する。現に田中の職場の隣の部署に、産休復帰をして働く女性がいるのだが、まだお子さんが小さいということもあり、休むことが多いようだ。それは仕方がないのだが、それについて文句を言っている社員を見ていると、こんなに頑張っているのに理解してもらえないなんて、とせつなくなる。このようなギスギスとした雰囲気の中で働くということは、家庭内で結婚相手のサポートがそれなりになければ疲労困憊してしまうだろう。

大野氏の希望を聞きながら、それだけ相手に求めながら、始めから家事を丸投げしようとしているところが気になってしまった。やはり家の事もある程度、積極的にしてくれる男性でなければ、体力的にも時間的にも持たないと感じてしまう。

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6年間付き合った昔の彼女 その3

 

 聞いてもいないのに、昔の彼女の話を始めた大野氏。おまけに6年間も付き合った、なんて生々しく年数を聞いてしまうと、聞かなければ抱くことのなかったモヤモヤとした気持ちが芽生えてきた。大野氏と初めてお会いしてまだ30分も経っていない。大野氏に対して「好き」とか「もっと知りたい」という気持ちがまだない段階で聞いてしまった昔の彼女の話に、自分でも想像以上に反応してしまっていることに気がついた。6年間交際していたって、すごいな・・ そんなに長くいたら、ご家族に紹介し合ったりしたのだろうか・・ 同棲していた期間とかあったのだろうか。このお店にもよく一緒に来ていたんだろうな・・ それにしても6年も付き合って、結婚に至らなかったのはなぜだろう・・ 結婚の約束はしていたのだろうか?  自分でも嫌になってしまうくらい、あれこれと疑問が浮かび、解消しきれないモヤモヤを抱えたまま、大野氏との食事が始まった。

 大野氏の現在の出向先の職場では、派遣として働く女性が身近に多いようで、派遣期間の関係からか、よくメンバーの顔ぶれも変わるそうだ。また、機械相手でもあるので、突発的な故障といった対応で、拘束時間が長くなったり、休日出勤も余儀なくされたりとなかなか大変そうだ。話の中で大野氏が何度となく「派遣が」「派遣が」と派遣の方のことを派遣呼ばわりしているのが少し気になってしまった。

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初めてお会いした大野氏は その2

 

 仕事後の19時30分に駅の改札近くで大野氏と待ち合わせをしていた。日数を空けず、会う約束をしたその二日後に会ったということもあり、仕事の予定はそれ以上変更になることはなく、都合が良かったようだ。

待ち合わせ場所でお会いした大野氏は、誰かに似ていると思った。その誰かががすぐには思い出せず、しばらく考えていたのだが、大野氏の持つ雰囲気が、以前婚活で出会った青木氏のそれと似ていたことが判明した。青木氏とのことは苦い思い出として残っているのだが、田中の好みにとても近く、急にドキドキと胸が高鳴り始めた。

その日は、大野氏がおすすめだと言うお店へ向かった。そこは、週末や祝日の夜ともなれば、ライブ会場として利用できるような内装となっており、音楽の機材や照明も普通のレストランのそれとは違ったもので、そのようなカジュアルな空間もとても新鮮に映った。天井には大きな羽根だけのファンが回っており、少し外国の雰囲気もある。大野氏はここの開放的な空間がとても気に入っているとのこと。お昼の定食のようなセットメニューがたくさんあり、大野氏はハンバーグセットを注文された。田中はサンドイッチとスープのセットにした。それぞれ注文したあと、大野氏は「このお店、昔6年間付き合っていた彼女がすごく気に入っていて」といった話を始めた。

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