メーカー勤務の青木氏(38歳)
すでに青木氏のことが気になり、好きになっていた分、他の方と正式に交際することになったというこのメールには堪えた。翌日の水族館へ行くことを楽しみにしていただけに、一気に奈落の底へと突き落とされた。 借りていた文庫本7冊を返そうと、お礼に市販の…
水族館と夕食へ行く約束を果たし、それに向けて準備をしながらその日が来るのを楽しみにしていた。こういうとき、他の方々とのやり取りにまで手が回らなくなり、連絡を取り合っている方々とはメールをする頻度が落ちてしまう。もっと器用な人たちは、本命と…
かなりマイナス思考になっていた田中。 青木氏は、話していたとおり、次の約束のことを考えてくれていたようだった。田中は返信をするのに日数を空けないため、またお礼のメールは翌日までには必ずするため、青木氏とのメールのやり取りに関して「おやっ??…
次回また会うことになっていたため、その予定を具体的に決めたいと思い、青木氏にメールを送った二日後に返信があった。スムーズにやり取りが進まないのは、田中に対する思いもその程度なのだということは理解している。田中のことを本当に気に入って手放し…
二回目にお会いして、次の約束の話もしていたのに、またパッタリと青木氏から連絡が途絶えた。お礼のメールを送ってから一週間が経った。次は休日に長時間出かけようという話をしていただけに、田中は期待してしまっている。こうして青木氏から返信が来るの…
天にも昇りそうなくらい、青木氏からの次回お誘いの言葉は嬉しかった。 一度会ってから約三週間、青木氏からまったく返信がなかったが、思い出したかのように連絡をいただき二回目に会うことになったが、会うまでは全く期待していなかったため、予約してくれ…
初回で青木氏が話していた小説について、読んでみたいと思っていた矢先、こうしておすすめの7冊を紙袋に入れて持ってきてくれたことに感激した。 返さなくてもいいと言われたけれど・・・ これを口実に、何か小さなプレゼントをお礼に添えて、返すために次…
約三週間の間、オーネットの掲示板ではブロックはされていないものの、青木氏からはメールの返信がなかったため、田中の立ち位置としてはキープ要員なのだと自覚している。それでも、やはり青木氏にもう一度会いたいと思っていた。あの憂いな雰囲気がなぜか…
初めてお会いしたその翌日にお礼のメールをしても返信がなく、その後約三週間経ったある日、思い出したかのように青木氏からメールが届いた。 「先日はありがとうございました。少し忙しくしておりまして、返信ができていませんでした。もしよろしければ、ま…
田中は青木氏のことが気に入った。もっと青木氏のことを知りたいと思っていた。次につなげるために、また会って頂けるか聞いてみると、そのときは、こちらこそよろしくお願いします、とおっしゃってくれた。初めて会うまでにも、メールでやり取りをしていた…
お互い読書が好きということもあり、初回後半はとても楽しく過ごすことができた。青木氏にまた会いたいと素直に思い、初対面のその日、帰宅するまでに次の約束をしておきたいと思った。あまり乗り気で無ければ、青木氏のそういった感情を読み取ることができ…
少し陰気なところもあるのだが、田中は青木氏の真面目そうで、優しい雰囲気が気に入った。ため息が多かったり、過去の事柄について色々と後悔はあるようだが、これから一緒に前向きに過ごしていけないものか、という気持ちになってきた。なんとなく大丈夫か…
時折ため息をこぼしながらそうおっしゃった青木氏の背後には、黒い影が覆いかぶさっているかのように見えた。誰もがそれなりに、「あのとき、希望する学校に合格していたら」「あの会社で働くことができていたら」と考えることはあるだろう。大学入学直後の…
待ち合わせ場所で、お互いの存在に気がついた。青木氏は、あまり目を合わせず、深々と頭を下げながら田中に挨拶をしてくれた。 初めてお会いした青木氏は写真のイメージどおり弱々しく見えたが、とても優しい雰囲気を醸し出していた。まだどういう方かわから…
オーネットの掲示板に頂いていたメッセージからやり取りが始まった。 青木氏は、メーカーで人事を担当されており、年収650万円。プロフィールの交換をすると、少し弱々しい印象を受けたのだが、優しそうな方に見えた。既に結婚されているお姉さんが二人い…