初めてお会いした岡田氏 その4
仕事の帰りに岡田氏とお会いした。
指定いただいたカフェは軽食のみならず、時間帯によってはランチやディナーもいただけるようなところだった。
先にお会計をしてから席へ移動するところだったため、自分の注文したカフェオレは自分で支払おうとしたところ、田中の前で先に注文されていた岡田氏が、一緒に支払いをするような素振りを見せてくれていたが、お見合いの、しかも今後どうなるかわからない方におごってもらうことに気が引けて、自分の分は自分で支払った。
実は、おなかが空いていて何か食べたかったが、先に注文された岡田氏がコーヒーのみを注文していたので、田中も飲み物だけにした。
まずは軽く雑談をと思ったが、岡田氏は会ったときからずっと無表情で、反応が薄い。どんな話題を振っても、顔色一つ変えないところが段々と奇妙に思えてきた。そして田中の顔を、じっと見てくるのである。それはまるで、心の奥底まで見透かされているのではないかと思える程だった。
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