帰り際に・・・ その6
初対面の日は、40分くらいお話をしてから、近くの駅まで歩いて一緒に向かった。
お話といっても、仕事の面接を受けたかのようだった。
話が弾んだとか楽しいひとときだったということは無く、どちらかというと、淡々とお互い聞きたいこと聞いた、という感じだった。
特に盛り上がるでも無く、岡田氏が何を考えているのかもよくわからないまま、田中もこの40分程度で岡田氏に好意を持ったということもなく、次はもうないだろうなと漠然と考えながら駅へ向かっていた。
すると、岡田氏から「もし良かったら、また会ってもらえませんか?」と聞かれた。
一つ一つの質問について理由を聞かれ、生真面目に答えた田中。それらを冷静に分析された結果なのだろうか。
理由は本当によくわからないが、またお会いすれば、岡田氏の違った側面を知ることができるかもしれないし、とりあえず「はい、またお会いしましょう」とだけ伝えてその日は別れた。
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