婚活難民田中、只今迷走中!

週末引きこもりのアラサー女・田中。金曜夜は食料買い込み、月曜朝までごろ寝する。しかしこれでは本気でマズイと、自らムチ打って結婚相談所へ飛び込んだ。                                     

服部氏の理想のデートコースは完璧だったけれど その5

 服部氏が既に決めてくれていたかわいいカフェへ入った。まさに知る人ぞ知るといった隠れ家的なカフェのようだ。少し街からは離れていて、お店は混んでいなかった。

 窓からは遠目に海を眺めることができる。雰囲気もとても素敵で、女性が喜びそうなカフェである。ここまで連れてきてくださったお店はどこも素晴らしかった。理想のデートコースというだけあって、入念に調べあげた結果だということがわかった。

 飲み物を注文してから、服部氏が「実はこのカフェに来たのは初めてです。いつもカフェやお店を検索しては、どこをデートに盛り込むといいか、コース全体のバランスや、お店の雰囲気、アクセスなどを考えながらデートコースを組むことが、もう趣味みたいなものです。今まであまり人と積極的に交流をしてこなかったので、女性とデートらしいデートというものをしたことがなくて・・」と自嘲気味に話してくれた。

 田中はてっきり、服部氏はこのデートコースを何度も辿り、気づきや失敗といった経験をたくさんした上で完成させたものとばかり思っていた。また、出会ってすぐにサプライズで手渡された田中の似顔絵のプレゼントや、途中で手をつなぐというのも服部氏の中の「お決まりの演出」なのだと感じていた。

 服部氏は、「僕の理想のデートコースに付き合ってくれてありがとうございます。今までデートをしたことがなくて、そのせいか人一倍、理想的なデートコースを考えたり、サプライズをしてみたかったり・・ 女性とのお付き合いに憧れすぎた結果です。でも、今日は喜んで頂けましたか? 田中さんはこのコースについてどう思われましたか?」と質問があり、田中は苦笑いを浮かべるしか無かった。

 

 サプライズでプレゼントをされることも、手をつなぐのも、素敵なお店で食事をすることも、やっぱり好きな人とだから嬉しいのだと実感してしまった。こんなに色々と調べて考えてくださった服部氏には申し訳ないのだが、そのような思いに気づかせてもらったというのが、今回の正直な感想だった。そう思ってしまった以上、服部氏とその後、交流を続けることもなく、今回で終わりとなった。

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