一ヶ月ぶりに三村氏からのメール その16
どんどんと時間が経っていった。この間、いかにもつなぎ止めている感じになってしまうため、三村氏には田中から連絡をしていなかった。だが少しずつ、時間が経つにつれて三村氏の存在も大きくなってきていた。自分は休会して田中のことを待っているとおっしゃってくれた三村氏。このような方に今後、出会えないかもしれない。そう思うと、気になっている方の話なんてせずに、告白されたときに即答してお付き合いへと進むべきだったのではないかと・・ そのときはまだそんな心情ではなかったのも事実だが、そんなことを思いながらさらに数日が経った頃、三村氏からメールが届いた。
いくら待つとおっしゃってくださっても、そろそろ返事をしなければ、と思っていた矢先である。三村氏からのメールにはこんなことが書かれていた。
「田中さん、お久しぶりです。その後、いかがお過ごしですか? あの日から、田中さんの返信を待ちながら今日まで過ごしてきましたが、やはり自分から待つと言ったものの、田中さんには相手にしてもらえないかな、という諦めに近い思いが大きくなってきました。もしかして、田中さんはもう私のことなど忘れて、その方と交際をされているのかなと思ったり・・自分から待つと言っておきながら本当にごめんなさい。やはり私自身、少しでも早く結婚をと考えていますので、これ以上時間をとれないと判断しました。一方的ですみません。私も前向きに考え、また婚活に励みたいと思います。田中さん、今までありがとうございました」
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