婚活難民田中、只今迷走中!

週末引きこもりのアラサー女・田中。金曜夜は食料買い込み、月曜朝までごろ寝する。しかしこれでは本気でマズイと、自らムチ打って結婚相談所へ飛び込んだ。                                     

人との距離間 その3

 

 距離を縮めるためだろうか。親しみを込めた表現なのだろうか。初対面での食事も中盤に差し掛かったころ、田中のことを「田中ちゃん、田中ちゃん」と呼び始めた藤井氏。この呼ばれ方、嫌ではないのだが、初対面の方にそう呼ばれると、一気に距離を縮められたような妙な感覚がある。「田中さん」と呼ばれるよりは確かにフレンドリーな感じもするのだが、よくよく考えてみると田中は人との距離間を意外と重視するようなところがあることに気がついた。初対面でいきなりタメ口だったり、なれなれしかったり、超プライベートなことを臆せず聞いてこられると、自分の領域に土足で入ってこられたような気持ちになってしまう。だが、田中のように親しくなるまでに時間がかかるような人間よりも、フランクにつきあえる人の方がきっと人生楽しいだろうな、とも思ったりする。

 藤井氏は、お酒を飲んでいるわけではないのに、どんどん饒舌になっていく。そして、職場での話を始め、藤井氏の周囲は派遣社員の女性ばかりのようだ。それぞれの期間にあわせて人の入れ替わりが激しいため、仕事を教えては辞め、の繰り返しで社員側としても大変なようだ。しかし、話を聞いていると2,30代の女性ばかりのようなので、とても楽しそうなのだが・・ 藤井氏はイケメンなので、職場でもモテるだろうと容易に想像がつく。そして先程からずっと気になっていることなのだが、食事をしているテーブルの上に藤井氏はスマホを置いているのだが、時折チェックするかのように画面を覗くような仕草をしながら、前髪をチェックしている。電源が入っていないことは明白で、黒い画面を鏡にして自身の髪型をチェックされているのだ。

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