がっかりというよりも、むしろ納得した結末 その13
なんだ・・ そういうことか。
その長文メールの後半が分けて送られてくる前に、「ああ、そういうことか」と結末まで推測することができた。
その元彼女さんは山浦氏と同じく、海外の大学院を出て、ずっと途上国を転々としながら国際協力をされてきた方だ。現在はハイチに滞在されているならば、アメリカまで一泊二日で十分行って帰ってこれる。そして、お二人は別れてからもメールのやり取りがあったのか・・・
約一年ぶりに再会されたであろう元彼女さんを実際に目の前にすると、山浦氏も気持ちが大きく揺らいだのだろう。お二人のように、今まで長年海外で仕事をされてきて、山浦氏は日本で生活を始めてもその中でたくさんのギャップや日本ならではの慣習にとまどいもあったのではないだろうか。また、婚活で出会う女性の中に、その元彼女さんとほど分かり合えるような女性に出会えていないのだろうな、とも思った。ある意味、お二人とも特殊な世界にいらっしゃった分、新たにそれぞれが相手を探そうとしても難しいのではないだろうか。それに加えて長年お付き合いされていたということは、なじんだ部分も大きかったのでは・・と自分なりに考えてみた。
長文メールの後半には、「二回目に田中さんと約束をしておきながらすみません、私自身もすごく悩んだり考えたりしていた数週間で、やはり遠距離となってもその元彼女と関係を再構築していこうと思います」といったことが書かれていた。
山浦氏らしいなと思い、こうして正直に書いてくださったことについては嬉しく思い、田中は精一杯のエールをメールで送り、山浦氏とは終わった。
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