「異業種交流会」に参加してきたという並河氏 その2
のらりくらりと、それでも並河氏とのメッセージのやり取りはその後も続いていた。仕事上で、有名人との接触があることを話してくれるのだが、もっとお互いのことについて知っていきたいと考えている田中にとって、段々と返答に困ってきていた。
職場にも以前、定年間近の男性が、自身の人脈や交流のある女性陣の名前を挙げては顔の広さや情報通であることをアピールしていたのだが、周囲の人間たちは、なんでも他人のことをぺらぺらと話すところを警戒していた。
並河氏とは会うこともなく、メールでのやり取りもそろそろ潮時と感じていた。そんなときに、「異業種交流会に行ってきました」と並河氏からメッセージが届いた。「今日は、某有名企業の広報の方と知り合うことができて・・」といった話から始まり、なんだかもうあまり興味ないな・・と感じてしまっていた。仕事上、いろんな人と繋がっておく必要があるのかもしれないが・・どちらかというと、もっとお互いのことを知るための話題を続けていきたいのだが、最近は並河氏の毎日の出来事を聞く役割になっているような気がしていた。それ以上のやり取りは遠慮させていただき、並河氏とは終わった。
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