海外駐在、年収２０００万円の長谷川氏（３８歳） その４
「田中の写真をメールで送ってください」って、以前、プロフィール交換をしたときに田中の顔と全身の写真を既に見ているはずである。
それに、まだ会ってもいない男性に自分の写真を送るなんて、何に使われるかわからないという気味の悪さも感じる田中。
ここは丁重に、「今送れるような写真が手元になくてすみません」と断った。
すると、「携帯で今、撮って送ってくださいよ」と返信が。
やんわりと言葉を選びながら答えた田中の労力はまったく考慮されず・・・
厳しい見方かもしれないが、まだ会ったこともなく、友人関係でもない相手に、ここで自分の写真を送る女性がいたら、少し危機意識が低いとも言えるし、平気でこういうお願いを女性にする男性の配慮の無さに少し引いてしまった。
しかし、長谷川氏はかなり押してくる。押されると逃げ出したくなる田中。
だんだんと返信をするのが億劫になってきた頃、
「田中さん、金曜日か月曜日、どちらか休みを取って、週末利用して2泊３日でシンガポールに遊びに来てくださいよ！ 田中さんの仕事だったら、休暇取りやすい方じゃないですか？」というメールが届いた。
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