某有名進学塾講師の川野氏(33歳)その9
初回での食事もデザートを迎え、終盤へと入る。
もうその頃には、川野氏イコールAKB48とすっかり定着してしまっていた。仕事疲れを癒やしてくれる趣味や、好きなことをするのは大切ではあるが、アイドルたちとの交流や、握手会を心底楽しんでいる話を聞くと、田中はやっぱり引いてしまう。
川野氏、性格も良さそうなんだけどな。。何より、仕事に一生懸命なところが素敵に思えたんだけどな。。 AKBのことを知らなければ、田中はおつきあいしたいと思っていただけに、「惜しい感」が一気に押し寄せてくる。
お店を一緒に出て、その場でお礼を伝えて駅へ向かおうとしたとき、川野氏は「車で来ているので送ります、乗っていってください」とおっしゃってくださったが、そこは丁重にお断りをした。
川野氏も、ああ、そうだよな、初めて会った人の車には乗りにくいですよね、といった感じのことをおっしゃって、その日はそれでお別れした。
帰宅後、川野氏から比較的長いメールが届いた。
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