ガツガツとした感じの奧田氏 その4
奧田氏と会う前から、かなり押しの一手ではあったが、実際に会ってみると「婚活を始めてどのくらい?」「彼氏はいつからいないの?」「男友達とかいない?」といったプライベートな領域にガンガンと踏み込んでくる会話に、一時間も経たぬ間に疲れてしまった。そして、「俺みたいなタイプはどう?」とアピールも積極的だ。田中はどちらかというと、こういうガツガツとしたタイプの方は苦手だと思ってはいたが、やはり会ってみると苦手なものは苦手だと認識した。それに、田中が話す度に「うん、うん」「うんうん」と小刻みに相づちを打ってくれるのだが、これもどうも苦手だ。親しみを出すためなのかわからないが、最近、店員さんや電話先でもこのような相づちを打つ方が多いように思う。それに一回り年齢が上ということもあり、なんとなく「女性」というよりは「妹」のように接してくる奧田氏に、食事をしながら「ちょっと無理かも・・・」と思ってしまった。
あんまり合わない人と時間を過ごすと、こんなに疲れるんだなと実感し、ある程度の時間を過ごしてから「そろそろ・・・」という雰囲気になり、席を立ちかけたときになんと、腕をガシッとつかまれた。
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