意味不明さを感じた内海氏からのメール その5
そんなこともあり、内海氏といると落ち着かず、こちらが話してもせかすように相づちを打ってくる。田中に対して内海氏はとてもけんか腰のように感じる。初めてお会いしてからわずか30分くらいは経っていたのだろうか。何か内海氏の気に障るようなことでもしただろうか。田中は、のっそりとしたタイプでもないので、テンポが合わずにイライラさせたとも思えないのだが、単に出会った瞬間、「タイプじゃないな・・ とはいっても約束をした手前、ここで帰るわけにもいかず・・ 」と思われたのかもしれない。そうだとすれば、無理矢理付き合っていただいているのだろう。そんなことも思い始め、カフェで飲み物しか注文していなかったこともあり、もう切り上げて解散するのが賢明かと感じていた。お互い飲み物を飲み終えたあたりで、「今日はこのあたりで・・」と失礼させていただくことにした。
お店を出てそこで解散とした。内海氏と別れてホッとしている自分に気がついた。なんだって、初対面でこのような思いをしないといけないのだ、という気持ちがこみ上げてきたのだが、もう離れることができたのだからそれで良しとした。後味が悪かったが、自宅へまっすぐ帰ることにした。こういうとき、気軽に誰かに話せたら気持ちが軽くなるのにな・・と思ってしまうが、周囲に婚活をしていることをオープンに話していないため、自分の中で解消していくしかない。オーネットを勧めてくれた友人は現在、随分と離れた他県に住んでいる。ことあるごとにその友人にメールをするわけにもいかない。彼女も婚活を頑張っている。お荷物な存在になってはいけないという気持ちもある。
自宅に着くと、内海氏からメールが届いていた。「田中さん、今日はありがとうございました。また次回、よろしければ会いませんか?」
これは冷やかしだろうか、とまで思ってしまった田中。どこか気に入られたのか、ただのつなぎ止めか、遊び目的か・・ 内海氏の田中にとった態度は、普段からそのような感じなのか・・
内海氏とお店を出て別れることができてホッとしたくらいである。田中は丁重にお断りをすることとなり、内海氏とは終わった。
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