親子でタッグを組んで婚活始動?
田中が一大決心をし、オーネットに入会をした日のことである。
支社にて一通りの手続きを終え、いわゆる「お見合い写真」を撮影しにいくことになった。その支社では外部に提携している写真屋さんがあり、「今から田中さんがそちらに参ります」とスタッフの方が事前に電話予約を入れてくれた。そして、手渡された地図を頼りに支社から出て、一人向かうことになった。
歩いて15分くらいだっただろうか。個人経営されている昔ながらの写真屋さんを、今風に改装したような店内だった。名前を告げて待合いのソファーで待つように言われた。するとそこにはすでに田中同様、一人で来ている女性と、母娘と思われる親子が二組、座っていた。全員、オーネットの支社で手渡された地図やパンフレットを持っていたため、目的は皆同じだろうと思った。
親子二組の娘さんたちは、田中同様アラサーとおぼしき面々であった。
田中は、田中より少し前にオーネットで活動を始めた友人の紹介によって入会を決めたということもあり、両親には話していない。こうして親子で来ている方々は、活動を始めてからログインすることで見ることができる男性陣のプロフィールや写真を「お母さん、この方どう思う??」なんて言いながら一緒に見たり、「この方、いいじゃない」「こういう方、いいわね」と話しながら婚活に励んでいるのかもしれないと最近になって思うようになった。婚活をしていると、些細なことでも話を聞いてもらいたくなるときがある。こうして親子で婚活のことを話せるのは気持ちが軽くなりそうで、うらやましく感じる。そういえば、田中が以前お会いした小椋氏も、きっと同じように親子でタッグを組んでいるに違いない。
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