京都大学卒業のSE、岡田氏(34歳)その13
2回目にお会いした帰り道。田中の気持ちはもうわからなくなっていた。
あの不機嫌な態度には腹が立ったし、岡田氏の「何でも言うことを聞いてくれる人」になりきれる自信もない。
少しだけ共感できる部分が見つかったのは大きいが、あの無表情で田中のことを冷静に分析しているような感じも慣れない、というか苦手なのだと思い始めた。
岡田氏も田中のことを「違う」と思っただろう。
もっと従順で、やまとなでしこのような方が岡田氏には似合うと思う。
2回目にお会いした後、お礼の連絡だけお互い交わし、次の約束をすることもなく、また、オーネットの掲示板上でブロックされることもすることもなく、なんとなく二人の関係は終わった。
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